皆さんが<絵本>と聞いてはじめに思い浮かぶのはどんな作品ですか?
私が妊娠中、娘のために買った最初の絵本は『はらぺこあおむし』でした。
理由は単純で、それが一番有名な絵本だと思ったから。
大きな本屋さんに行けば必ず平積みでコーナー化されていることからも、その人気ぶりがうかがえます。
今回はそんな『はらぺこあおむし』のバイリンガル版をご紹介したいと思います。
『はらぺこあおむし』って?
原作は英語で書かれたもので、原題はThe Very Hungry Caterpillar。
アメリカの絵本作家エリック・カールによる幼児向け絵本です。
原作が出版されたのは今から50年近く前の1969年。
この絵本は世界中で翻訳されていて、日本語版はもりひさし訳で1976年に出版されました。
日本では絵本だけでなく、キャラクターの関連グッズも多く販売されています。
バイリンガル版とは?
ここで言うバイリンガル版とは、文章が日本語と英語の両方で書いてあるもののこと。
『はらぺこあおむし』のバイリンガル版は『英語でもよめるはらぺこあおむし』というタイトルです。
私はAmazonで買いました。これまでに本屋さんに置いてあるのを見たことはありません。
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- 作者: エリックカール,Eric Carle,もりひさし
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 大型本
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2018年7月現在、Amazonでの販売価格は以下の通りです。
日本語版 | 1,296円 |
英語版 | 1,375円 |
バイリンガル版 | 1,728円 |
バイリンガル版は少し高めですが、日本語版と英語版をそれぞれ買うよりはお得です。
私は先に日本語版を買ってしまってからバイリンガル版があることを知ったので、日本語版は実家用にしました。
オススメな理由
これから『はらぺこあおむし』を買うなら絶対にバイリンガル版がいいと思う理由は3つあります。
(言語オタクな私の感想なのでちょっとマニアックかもしれません。笑)
1. 英語で曜日と数字が覚えられる
『はらぺこあおむし』の物語は日曜日から始まります。
そこから月曜日→火曜日→水曜日‥‥と次の日曜日まで続いていきます。
バイリンガル版は英語の文章の下に日本語に翻訳された文章が書かれているので、両方の言語で曜日の名前に触れられます。
また、作中であおむしが食べる果物の数が1つ、2つ、3つ‥‥と増えていくので、数字を覚えるのにも◎。
ちなみに、以前こちらの記事で紹介した同じエリック・カールの『くまさんくまさんなにみてるの?』は色の名前を覚えるのにオススメです。
2. 日本語の美しさに気づかされる
私が『はらぺこあおむし』を日本語・英語で読んだ後にまず感じたのは、日本語の語彙の豊かさでした。
あおむしが次々に果物を食べていくシーン。
日本語版では1枚ページをめくるたびに
「まだ、おなかは ぺっこぺこ。」
「やっぱり おなかは ぺっこぺこ。」
「それでも おなかは ぺっこぺこ。」
「まだまだ おなかは ぺっこぺこ。」
と言い換えられていきます。
しかし、これが原作の英語版ではすべて"but he was still hungry."なのです。
<英語の絵本を読む>というとどうしても<英語を学ぶ>ということに意識がいきがちですよね。
でもこんなふうに日本語に対する再発見のきっかけにもなると思いませんか?
3. イラストに合った表現を感じられる
もりひさし氏の訳はとても素晴らしいもので、見事に作品の雰囲気を残したまま日本語に翻訳されていると思います。
それでも、英語特有の表現を限られた語数で日本語に直すのには限界があります。
例えば、作中で繰り返し出てくる"he ate through 〇〇"という表現。
絵を見ると確かにあおむしは果物をかじりながら通り抜けて出てきています。
それが日本語訳では単に「たべました。」となっているのです。
"through"という一語に込められた微妙なニュアンスは、英語で読まなければわからないですよね。
私はそんな原作ならではの言葉選びを子どもに感じてほしいと思っています。
まとめ
いかがでしたか?
世界的に有名な『はらぺこあおむし』という作品。
ぜひ日本語だけでなく、英語でも読み聞かせしてあげてください。
英語で朗読されている動画がYouTubeにたくさんあるので、英語が苦手な方でも大丈夫ですよ!